20代、30代の頃、
自分は「成功=目標達成」だと疑いなく思っていました。
リクルートで働いていたこともあり、
数字を達成すること、成果を出すことが、そのまま成功だと考えていました。
目標を決めて(決められて)、あらゆる手段と方法を行使して、それを達成する。
シンプルで分かりやすい考え方です。
実際、世の中で言われる成功も、だいたい同じです。
・目標の達成
・社会的な評価
・収入や資産
・理想の生活
どれも間違っていないと思います。
ただ、長く仕事をしている中で、
いや、50歳を過ぎた頃から、少しずつ違和感を感じるようになりました。
成功しても、心は揺れる
目標を達成しても、評価を得ても、収入が増えても、
心が揺れることは普通にあります。
特に起業してからというもの、
今年度の目標を達成しても、来年度達成できるだろうかと不安になることは多々ありました。
将来に対する不安は、どれだけ稼げている時期でも、なくなることはありませんでした。
外側の結果と、内側の状態は、必ずしも一致しないんですね。
問題は出来事ではなく、自分の側にあるのではないか
そこで考えたのが、
「何が自分を不安にしているのか、揺らしているのか」ということです。
出来事そのものなのか、それとも自分の反応なのか。
自分なりに整理してみると、こうなりました。
刺激 → 反応 → 影響
何か出来事が起こる(刺激)
それに対して感情が動く(反応)
その後、気分や行動に影響が出る(影響)
例えば、
来月の仕事の予定がゼロだと気がつきます(刺激)
ヤバいと心が動きます(反応)
その後、気分が落ち込んだり、仕事に手がつかなくなったりします(影響)
反応は止められないが、影響は選べる
不安なことや嫌なことがあれば、「やばい」とか「わっ」と思うことはあります。
これを止めようと思っていました。
考えちゃだめだとか、心を強くしなくちゃとか。
しかし、これは止められないと思い始めました。
逆に最近では、反応してもいいじゃんと考えています。
ただ、その後を大切にするようになりました。
そのまま引きずるのか、切り替えるのか。
気づいたのは、
「影響」をコントロールできればいいのではないか、ということです。
反応は本能的に起こるものですが、
影響はある程度コントロールできるのではないか、と。
コップと琵琶湖の違い
この感覚を説明する時に、よく頭に浮かぶイメージがあります。
コップに塩を小瓶1本入れたら、とても飲めないくらいしょっぱくなります。
でも、琵琶湖に同じ量の塩を入れても、味はほとんど変わりません。
入っている塩の量は同じです。
違うのは、受け止める側の大きさです。
心も同じではないかと思っています。
出来事(塩)はなくならない。
ただ、心が広ければ、その影響は薄くなる。
影響されないのではなく、影響されにくくなる
最初は、「影響されない人になりたい」と思っていました。
将来のことを考えて不安になりたくない。
人のSNSで羨ましいと思いたくない。
レジで並んで苛つきたくない。
でも、よく考えると、まったく影響されないというのは難しい気がします。
人間なので、反応はします。
ただ、影響され続けるかどうかは別の話です。
同じ出来事でも、引きずる人と、すぐに戻る人がいる。
この違いは、心の広さや強さなのではないかと感じています。
成功とは、どういう状態なのか
そう考えると、成功というのは、目標を達成した状態というよりも、
どんな出来事があっても、
影響を引きずらずに、自分の行動を保てる状態のことなのではないか、
と思うようになりました。
うまくいっている時だけでなく、うまくいかない時でも、
大きく崩れずに、やるべきことを続けられる。
これが理想ではないかと感じています。
まだ途中ですが
自分もまだ、心が広い状態になれているとは思っていません。
小さなことで影響を受けることもあります。
ただ、以前よりも、少しずつ引きずる時間は短くなってきた気がします。
成功とは何か、という問いに対して、まだはっきりとした答えはありませんが、
「影響されにくい状態」
という方向には、少しずつ近づいているのかもしれません。
