AI時代に読書は必要か?知識はAIで足りても、鍛えられない能力がある

AI時代に読書は必要か?

知識を得るためだけなら、もう読書は必要ありません。私はそう思っています。AIに聞けば、たいていのことは要約して教えてくれますし、YouTubeやnoteでも専門家がわかりやすく解説してくれる時代だからです。

それでも私は今も本を読み続けています。読書でしか鍛えられない能力と効果効能があると考えているからです。

読書でしか鍛えられない能力とは何か

知識ではなく、「議論の構造を見る力」「複数の時間軸を並列で扱う力」「対話しながら発想を生む力」です。この3つは、AIに答えを聞くだけでは身につきません。実際に自分が本と向き合い、時間をかけて読み進める中で育っていく感覚だと思っています。

会議で「迷子」だった営業マン時代

読書を始める前、私は営業会議でよく迷子になっていました。

会議は紙に書いてやり取りするわけではないので、基本的に空中戦(会話のやり取り)です。新規開拓をどう増やすかという話をしているのに、誰かが急に「A社からの受注をもっと増やすには」という話をし始める。今思えば、話の論点が変わっているんですが、当時の私はそれに気づけず、「あれ、今何の話をしてるんだっけ」と会議迷子になることがよくありました。

議論を構造で見る力が身についた

読書習慣が身についてから、「あ、今この人は話の論点を変えて、別の話をしているな」と、瞬時に気づけるようになりました。議論が脱線しそうになっても、冷静に指摘できる。みんな最初からこれができるものなのか、正直今でもわかりません。ただ、私自身は読書を続ける中で、後から身についた感覚です。

目の前の仕事と、半年後・1年後の仕事を並列でできるようになった

この「構造で見る」感覚は、営業計画にも役立ちました。半年後、1年後に結果につながる仕事を、目の前の仕事と並列でできるようになったんです。今すぐの数字を追いながら、同時に先につながる種まきもする。これも知識ではなく、思考の「筋力」がついた結果だと感じています。

読みながら「対話」することで、新しい発想が生まれる

本を読んでいる間、私は本の知識を一方的に受け取るのではなく、頭の中で対話しながら読んでいます。「いや、それは違うんじゃないか」「自分の場合はこうだな」と、著者に突っ込みを入れながら読む。すると、著者も自分も思っていなかったような発想が、ふと浮かんでくることがあります。これも読書ならではの効能だと思っています。

また、経営者になって、「悩んだら本屋に行く」というのが、私の一つのルーティンになりました。悩み(問題・課題)を抱えたまま本屋に行ってタイトルを眺め、パラパラ本をめくりながら、問題や課題を考える。ひとりブレストのように新しい発想に出会えることが多々あります。

読書はストレス解消にも効く

もうひとつ、個人的な実感として大きいのが、読書はストレス解消に最適だということです。
サセックス大学の調査では、わずか6分間の読書でストレスが68%軽減され、音楽鑑賞や散歩よりも効果的だという結果が出ています。
このような学術的なデータもあるようですが、それ以上に自分の体感として、本を読んでいると心が落ち着きます。

毎日、半身浴をしながら読書をするのが一日のシメのルーティンなのですが、どんなに辛いことがあった一日でも半身浴しながら読書をすると気持ちがリセットされます。

これからの時代、「読むべき本」も変わっていくかも

今後、AIが書いた本もどんどん増えていくと思います。実際、自分のブログの記事も、AIに手伝ってもらっていますが、1年前と今ではAIの執筆能力が上がっているのを実感しています。

そうなると、これからは「AIが情報を編集してまとめた本」がどんどんでてくるのかもしれません。売れ筋のビジネス書のタイトルと構成を踏襲して、パッと見て役に立つ感じの本です。(実際そういうビジネス書をよく見ますが。。。)このようなビジネス書は読む必要はなさそうです。先に書いたように他から得る情報で充分だからです。

ただ、「体験や一次情報がベースになっている本」というのは、AIに代替することができず、読者の発想をふくらませる本になるのかもと考えています。例えAIが執筆していたとしても、他人の体験や考え一次情報は、自分の思考に刺激を与えてくれるからです。

とはいえ、AIが編集執筆した本でもストレス軽減や能力向上の効果はあるかもしれません。紙の本を読むということにポイントがある可能性もあるからです。


知識はAIで十分。でも、議論の構造を見る力も、時間軸を並列で扱う力も、対話から生まれる発想も、心を落ち着ける効果も、私は読書でしか得ることができないと考えています。
そういうことで、AI時代になっても読書することは必要だと私は考えます。

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